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今、改めて考える損益分岐点売上高とは

HMM−JAPANさくらんぼの村上PONTA和之(むらかみポンタかずゆき)です。

損益分岐点売上高とは、簡単に言えば、損益が0(ゼロ)になるときの売上高を指します。

同じように抑えておきたい指標を2つ紹介しておきます。

1つは損益分岐点売上高比率。
これは「BCP」を考える時には、考慮に入れておきたい指標です。

損益分岐点売上高比率とは、今の売上高を100%とした場合に、何%の売上の時に利益が0(ゼロ)になるかを示す指標です。

もう1つが、限界利益率。
これは稼働率が経営にどう影響を与えるかを考える時に覚えておきたい指標になります。

売上高が1増える(または減る)時の増加(または減少)利益を示す指標です。
限界利益率=(売上高-変動費)÷売上高
で求めることができます。

変動費は、売上に比例するとされる費用のことを指します。
同じように、固定費という費用もあります。固定費は、売上に比例せずかかる一定の費用を指します。

さあ!ここで、頭の体操です。限界利益率を求めてみます。

売上高=100、利益=15、変動費=10のデイサービスの場合、
(100−10)÷100=90%

これは利益を出しているデイサービスの数値例です。ぼくのクライアントでの平均値ですので、公式のデータとは異なる場合があります。
デイサービスの場合、変動費が少ない事業所が多いです。
パート職員の賃金も変動費として考えられないこともないですが、現在の雇用環境下では、突然の休みをお願いすることは費用の削減にはつながらないケースも多いので、変動費が少ないことがデイサービスの指標の特徴になります。

この限界利益率から読み取れるのは、売上が1落ちてしまうと、0.9ずつ利益が落ちてしまうということです。つまり、売上が17落ちれば、現状の利益が消失してしまうことになります。

従って、損益分岐点売上高は100−17=83
損益分岐点売上高比率は83÷100=83%、となります。

83売れれば利益はトントンで、現状から売上が17%下がってもギリギリ赤字にならない状態となります。

この17%のことを経営安全率と呼びます。

また、このケースで売上高が0(ゼロ)になった場合、売上が100減るので、限界利益は90減ることになります。

今の利益が15ですから、利益は15−90=△75
これは、売上が0(ゼロ)でも必要な経費を意味しますから、固定費が75であることを示しています。

常にかかる固定費75を補うために必要な売上高は
75(固定費)÷90(限界利益率)=83となり、
デイサービスの損益分岐点売上高は83になります。

いかがでしょうか?

経営指標がアレコレ出てくると、途端に拒絶反応を示される経営者が多いですが、新型コロナ禍が示してくれた啓示の1つが、どんぶり勘定では、ご利用者も、スタッフも、経営者自身も救えないということだのではないでしょうか?

計数を毛嫌いせずに、まずは、自デイサービスの損益分岐点売上高を算出するところから始めたいですね。

そのためには、まず「固定費」を正しく算出することが必要になります。
その「固定費」について、次週、まとめていきますね。

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