2021.05.26
単位数・算定要件に変更のなかった加算
地域包括ケアシステムを推進し
自立支援・重度化防止の取り組みを推進する
今回の報酬改定の2大重点項目に
最も影響を与えると思われる3つの加算に
変更が加えられなかった。
3年後に向けて、どう検討されていくか?注目だ!
変更のなかった3つの加算は、
今回の報酬改定で、どうにも納得できなかったことの1つである。
個別機能訓練に積極的に取り組み、加算を併算定していたデイサービスが実質減収になる。
重度化防止並びに重度の方の受入を促進し、自立支援に取り組み、在宅生活の継続に希望を与えてきたデイサービスの収入は横ばい。
認知症になっても在宅での生活を諦めない。
家族とともに認知症の方を支えながらも、重度化を防止し、できることを支えていく。
そんな認知症ケアに取り組んできたデイサービスも実質横ばい。
こんなことで良いんだろうか?
率直に、今回の報酬改定に疑問を感じる。
ただただ、LIFEを導入したかっただけなんだろう。
そのLIFEも肝心の厚労省が対応できていないようではあるが…
これらの加算を算定している現場は大変だ。
中重度者ケア体制加算を算定しているクライアント先では
対象となるご利用者の平均在籍期間は半年を下回る。
終末期に、それでも家で暮らしたいという、ご利用者とご家族を支えるために取り組んでいる。
ご家族の負担を少しでも和らげるために、デイサービスとして取り組んでいる。
他の在宅サービスとの連携も多岐に渡り、現場は本当に大変である。
他の加算算定と比べても、現場の負荷は比べ物にならない。
国が重点項目に掲げているのだから、これらの大切な加算を見落とすことはないと信じたい。
3年後に向けて、これら3つの加算がどう検討されていくのか?
もし、要介護1と要介護2を総合事業に移行した場合、ますます重要な加算になる。
期待を持って見守っていきたいと思う。
最後に3つの加算について整理しておきます。
1)中重度者ケア体制加算:45単位/日
(算定要件)
◯指定基準に定められた看護職員又は介護職員の員数に加え、看護職員又は介護職員を常勤換算方法で2以上確保している
◯前年度又は前3ヶ月間における利用者総数のうち、要介護3〜5である利用者の占める割合が30%以上であること
◯サービス提供時間帯を通じて、専ら当該指定通所介護の提供に当たる看護職員を1名以上配置している
◯中重度の要介護者であっても社会性の維持を図り在宅生活の維持に資するケアを計画的に実施するプログラムを作成している
2)認知症加算:60単位/日
(算定要件)
◯指定基準に定められた看護職員又は介護職員の員数に加え、看護職員又は介護職員を常勤換算方法で2以上確保している
◯前年度又は前3ヶ月間における利用者の総数のうち、日常生活に支障をきたすおそれのある症状又は行動が認められることから介護を必要とする認知症の利用者(日常生活自立度のランクIII、IV又はMに該当する者)の占める割合が20%以上
◯サービス提供時間帯を通じて、専ら当該指定通所介護の提供にあたる認知症介護の指導に係る専門的な研修、認知症介護に係る専門的な研修、認知症介護に係る実践的な研修等を終了した者を1名以上配置している。
◯認知症の症状の進行の緩和に資するケアを計画的に実施するプログラムを作成
している
3)若年性認知症利用者受入加算:60単位/日